食品安全委員会の報告書に示された「1日75mg」という数値は、世界中の研究報告を検討した上で、相当慎重に安全性を見込んだ上での数値です。しかも「毎日欠かさず、長期間、継続して摂る場合の平均値」で「これを超えたから直ちに健康を害するというものではない」としています。
報告書が「上限値」という表現を使い、それがそのまま「制限」のように報道されたのが混乱のもとになったのですが、委員会の真意は上のように“毎日欠かさず、長期間、継続して摂る場合の平均値”のことなのです。
従ってここでいう「上限値」とは、その範囲ならまず絶対安全であると検証された上での平均摂取量であるといえます。
私達は、75mgを摂取“目標量”としておすすめしたいと考えます。
ところが、グラフをご覧ください。
このグラフは、横軸が摂取量、棒の高さが摂れている人の割合(2%刻み)です。
摂取量は左端がゼロで2mg刻み、左から2番目の高い棒は1日2mg以下の人達で、10%以上もいます。
ご覧の通り、摂取量ゼロの人を含め、少ない人達が圧倒的に多く、山が左に歪んでいることが分かります。
私達が最低必要量としておすすめする30mgで見ると、7割の人が摂れていません。
「平均値」ということは、今日は2倍食べたけれども昨日は半分だった…などの毎日をならした結果ですから、ある1日を調査してみたら右の山のように(75mg
を頂点に)分布していたいところなのですが、現実はというと摂取量の少ない人達が圧倒的に多く、山は左隅が高いという結果で、70mg程度も摂取できてい る人はそれぞれわずか0.5%程度しかいないのが実態です。
ではイソフラボンは、毎日どれくらい摂ればよいのでしょうか?
骨からカルシウムが溶け出す「骨吸収」の抑制効果を証明したフジッコ「大豆芽茶」は、1日摂取量25mg(配糖体40mg)としてトクホ第1号の許可を受けていますが、より積極的に「骨密度」の維持や改善を図る目的で行われた世界の研究報告をみると、図のように、好成績をあげた多くの研究で摂取量が50~80mgに収束しています。
同様の結果は、私達の新しい試験でも確認しています。「イソフラボン+ウォーキングはすばらしい!」へ
これらのことからも分かるように、特に閉経後女性の骨の健康のためには、まず最低必要量として25~30mgは必須で、より積極的な効果を期待するためには75mgを目標として摂ることをおすすめしたいと考えます。
――いまのままの摂取量では、約9割の方々がこの恩恵に浴せないことになります。
75mgとは95%以上の人が摂れていない量で、しかも毎日摂り続けてもまったく問題ない平均量です。
一部の過激な報道に惑わされることなく、せめて「今の2倍」、できれば1日75mgを目指すことを、おすすめしたいと思います。
そしてそのためにも安心なトクホや健康食品を「ベース・サプリメント」として上手に役立てていただきたいと思います。
繰り返しますが、75mgとは様々な角度から検討された結果、毎日欠かさず、長期間摂り続けるものとしてより安全を見込んで設けられた「平均目安量」です。
安心して「若さと元気」を目指しましょう!