イソフラボンの摂取目安量を見て「大豆食品は控えなくちゃ」とお考えになったとしたら、それは大きな誤解です。
一連の報道のもとになった食品安全委員会の検討は、大豆の健康成分「イソフラボン」の成分だけをサプリメントとして通常の食事に上乗せして摂取する場合の安全性について検討されたもので、一般の大豆食品を対象にしたものではありません。
伝統食「大豆」は、日本人の食生活を古くから支えてきた大切な柱の一つです。先祖から受け継がれてきた長い食経験があり、歴史的にも大豆食による安全性について問題が提起されたことはありません。
後で触れますが、1日イソフラボン摂取目安量75mgも、それを超えたからといって直ちに健康被害に結びつくというものではないと、報告書でも念を入れています。
農林水産省のホームページでは、過激な報道に惑わされないように「(イソフラボンの過剰を心配して)大豆食をやめると健康を損なう可能性がある」として注意を呼びかけています。
大豆食品を控えようなどとはお考えにならないでください。
イソフラボンを気にするあまり、他の大切な栄養素まで不足しはしないかと、専門家は心配しています。
食生活の中で、いろいろな大豆食品をバランス良く食べることは、健康のためにすすめられこそすれ、神経質になる必要はありません。「健康長寿の国の秘密」と世界から賞讃される"SOY
FOOD"を、健康のために大いに生かしていただきたいとおすすめします。