2023年4月1日の法改正により「遺伝子組換えでない」表示の条件がより厳しくなりました。従来は、遺伝子組換え作物が混入しないように管理されていれば、5%以下の意図しない混入が有っても、「遺伝子組換えでない」と表示できましたが、新基準では、「組換え遺伝子が検出されない」ことが必須となり、その為の検査方法も新しく定められました。
当社では、各種書類により、遺伝子組換え作物が混入していない事を確認すると共に、新しい検査方法により、「組換え遺伝子が検出されない」ことの検証を始めました
大豆 | 当社主力原料の国内産大豆では、遺伝子組換え大豆は栽培されていません。しかし、フジッコでは 念には念を入れて、納入業者や検査機関からの証明書(種子証明、IPH証明、PCR検査結果)に加えて、PCR法による社内検査を実施しています。また、 大豆加工品についても定期的にPCR法による社内検査を実施しております。 |
その他の豆 | 大粒の「お多福豆」「茶福豆」などが属する"インゲン"系統の豆類では、現在のところ遺伝子組換え豆は存在していません。 |
とうもろこしや馬鈴薯など | 主原料として使用するとうもろこしや馬鈴薯についても、検査機関の証明に加えてPCR法による社内検査を実施しています。また、とうもろこしや馬鈴薯などの加工品についても定期的にPCR法による社内検査を実施しております。 |
注〕IPH:Identity Preserved Handling
非遺伝子組換え農産物を生産、流通および加工の各段階で混入が起こらないよう管理し、そのことを書類等により証明されているシステムのこと。
Polymerase Chain Reaction の略。
ポリメラーゼ(酵素)を用いて特定のDNAを連鎖反応的に増やす方法です。DNAが自らのコピーを作る能力を持つ点を利用した検査方法です。検査するサンプルから遺伝子(DNA)を抽出します。
抽出した遺伝子から、「組換え遺伝子」のみを増幅させる事で、その有無を検査します。
抽出・精製
サンプルからエタノールなどで遺伝子DNAを抽出・精製します。
PCR反応
PCR反応により、DNAを増幅させます。
検査結果
PCR産物量を経時的に測定すると、目的の遺伝子が有る場合は増幅反応の回数(サイクル数)が増えるに従って、PCR産物の量が増えます。目的の遺伝子が無ければ、ほとんど増幅しません。
新しい公定法では、標準品と比較して、組換え遺伝子の有無を判定します。
フジッコではPCR検査を開始した1999年以来、「遺伝子組換え作物」が混入していないことを確認した原料のみ使うため、地道な検査を日々行っています。
―――「あんしん」は、このような見えない努力に支えられているのです。
あんしんへの取り組み(フジッコあんしんシステム)