イソフラボンはその穏やかな女性ホルモン様作用から「植物性エストロゲン」とも呼ばれています。骨からのカルシウム溶出(骨吸収)を防ぎ、骨を守る働きが知られますが、造骨作用を促進することも確認されました。とくに女性の閉経に伴う様々な悩み、骨密度の心配を含め、ほてり・のぼせなどの更年期障害、美肌効果など、女性の美と健康を支える栄養素として注目されています。私達の研究では上記の他、これまでに血圧・コレステロールの抑制／腹部脂肪・肝脂肪の低減／心臓病／環境ホルモンの作用抑制効果などを確認しています。病を得てからクスリに頼るのではなく、これからは「美味しく食べて健康を守る」時代。Preventive Nutrition=予防栄養学のアプローチは今後ますます重視されねばなりません。

イソフラボンは「老化を遅らせる栄養素」とも評されますが、高齢化社会を迎えて元気で高いQOLを維持する智恵と対策が模索される中、文字通り生活習慣病を遠ざける“健康長寿”のカギとして貢献できると考えています。