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今回は和歌山県の「はたごんぼ」をリサーチしたよ!

① 育て方

「はたごんぼ」の種は、3mmととても小さいです。その種を3月に蒔いて、除草や間引き、夏場の水まきなどを経て、11月頃に地中深く伸びたものを収穫します。
収穫するまでは、約8ヵ月かかりますが、生育期間は普通のごぼうとほとんど変わりません。
気をつけないといけないのは、種を蒔いてふた葉がでるまでの15日間くらいです。その間、2日おきに水やりを欠かさないことやネキリムシにごぼうの根を切られないように毎日観察する必要があります。5月には、育ててきたごぼうを間引くことで成長を促します。

② 収穫の仕方


収穫時期は、11月から3月頃までです。
収穫するためには、トラクターで掘立機を使用する方法とパワーショベルを使用する2通りの収穫方法がありますが、今回はパワーショベルを使用する方法を紹介いたします。
収穫するためには、収穫するごぼうの側面をまずパワーショベルを使って、深さ1メートルまで掘り進める必要があります。その後は、手作業でシャベルとトンガと呼ばれる鍬を使って1つずつ丁寧に掘り起こしていきます。ひと畝からだいたい100本近くの「はたごんぼ」を収穫することができます。
作業する中で気をつけないといけないことは、シャベルやトンガでごぼうを傷つけないようにすることや途中でごぼうが折れないようにすることです。また、無理やり引っこ抜くと途中で折れてしまい商品としてごぼうの価値が下がってしまいます。

③ 種類・生産地

西畑地区で生産している「はたごんぼ」は、市販されている「滝野川」と呼ばれる品種を使っています。特別な品種の種を使っているのではなく、太くて大きなごぼうが育つのは、"西畑の土"のおかげです。西畑地区は、200〜300mくらいの高台にあり、その土は三波川地質と呼ばれ、赤土の粘土質ででています。この豊かな土こそが「はたごんぼ」が育つ最大の秘密です。

④ 味・栄養

「はたごんぼ」の魅力は、大きさや太さに加えて「味」にあります。大きいので見た目からは雑な味に思われがちですが、やわらかくて香り豊かで味もしっかりしています。
「はたごんぼ」は、一般的なごぼうに比べてポリフェノールの量がなんと約1.4倍も含まれています。現在、和歌山県立医科大学と研究を進めており、「はたごんぼ」の機能性が大いに期待されています。

⑤ おすすめの調理法


味がしっかりしているので、「きんぴらごぼう」や「たたきごぼう」はもちろん、じゃがいもと混ぜてコロッケにしたり、炊き込みごはんにするととってもおいしいです。「はたごんぼ」の特徴を活かした料理といえば、「はたごんぼ寿司」ですね。「はたごんぼ」の芯の部分をくり抜いて煮て、その中に酢飯を入れて作る料理なので、普通のごぼうでは作ることができません。「はたごんぼ」ならではの料理ですね。

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