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今回は長野県で「ていざなす」を生産されている「天龍村ていざなす生産者組合」を代表して熊谷さん、板倉さんにインタビューをお願いしました!

天龍村ていざなす生産者組合 組合長
熊谷 文孝
組合数は約20名で、天龍村の特産品として信州の伝統野菜「ていざなす」を栽培しています。

天龍村ていざなす生産者組合 種苗担当
板倉 貴樹
南信種苗の代表を務めながら伝統野菜「ていざなす」の種子作りを担っています。

ていざなす生産者組合副組合長
野竹 正孝

農業歴を教えて下さい。

もともと鉄工所で働いておりまして、退職してから農業を始めました。前職で培った正確な技術が「ていざなす」作りにも活かされております。

愛知県で花と触れ合う機会があって栽培農家さんのところで研修に入って、2003年にUターンで天龍村に戻ってきました。
はじめは鑑賞花の栽培をしていたのですが、野菜作りをするうちにこっちの方がおもしろくなって、今では野菜作りが中心になっていますね。農業歴は、10年以上になります。

「ていざなす」を栽培するきっかけを教えてください。

一八会というボランティアの会があって、そこで「ていざなす」を5本植えたのが始まりです。平成19年頃に長野県の信州の伝統野菜選定制度がスタートしたのをきっかけに、個人で作り継がれてきた「ていざなす」を1系統に統一して、天龍村ていざなす生産者組合を仲間と一緒に立ち上げ「ていざなす」を作り始めました。

栽培している「ていざなす」の魅力を教えてください。

もともと野菜作りを始めて、1年間で40種類くらい作っていました。
そのうち他の野菜作りをやめて、「ていざなす」作りに専念するようになりました。
なぜかやっているうちに「ていざなす」作りがやめられなくなって、今では11年間続いています。
だんだん責任が重くなってきて、最近では組合長もしているので頑張らないといけないですね(笑)

130年以上受け継がれているとても歴史がある伝統野菜。「ていざなす」は栽培するのが難しく、葉が擦れるだけで傷ついてしまうので1つ1つ丁寧に作る必要があります。
手間がかかる分、立派なものを収穫できるとそれがうれしいですね。また、味も格別で他のなすと食べ比べたら、あくがなく甘くておいしいのも魅力です!!

「ていざなす」を美味しく作る秘訣を教えて下さい。

天龍村は山間部なので、農地が少ないため工夫した野菜作りが必要です。そのため、連作障害起こらないように"土づくり"をすることが大切です。組合の方も各自で"土づくり"を研究して、おいしい「ていざなす」を作っています。

やはり「ていざなす」を育てるのに欠かせないのは"土づくり"です。土の中の良い微生物を増やして、病気にかかりにくい"土づくり"を心掛けています。微生物の力に頼る"微生物農法"で化学的な消毒は一切行わず、今年で3年目ですが、おかげさまで病気にかからず順調に出荷できています。

今後の「ていざなす」の取り組みや展望を教えて下さい。

ここ2~3年は、収量が2万5千本程度と安定していますが、生産者の高齢化が進んでいます。そのため、もっと多く収穫できるように後継者を増やしていきたいと思っています。今年は、2人の若者が「ていざなす」作りに携わってくれているのでこれからが楽しみですね。

形が良い「ていざなす」の品種を残し、ブランド力を磨き知名度をあげることが必要です。さらにいろんな方に「ていざなす」を食べてもらえるように、大きいなすを作っていきたいと思います。

メッセージをお願いします。

これだけ見栄えがあって大きななすは「ていざなす」だけだと自負しています。大きさだけでなく、甘みがあってやわらかくとろけるような食感も「ていざなす」の魅力なので、これからたくさんの人に食べていただけるように、もっとPRしていきたいと思います。

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