① にんじんの特性
にんじんの栄養の特徴は、βカロテン(ビタミンA)が非常に多く含まれており、他にもビタミンCや食物繊維、ミネラルなどの栄養も含まれています。
② 種類・分類
分類はセリ科ニンジン属で、にんじんを大きく分けると「三寸」や「五寸」などを代表とする「西洋系」と、京都の「金時(京にんじん)」や沖縄の「島にんじん」を代表とする「東洋系」の2種類に分類されます。国内で一般的に流通しているのは西洋系のにんじんで、東洋系は普段あまり目にすることはありません。
③ 栽培(育成)について
ニンジンが発芽する適温は15~25℃、生育の適温は18~22℃です。
生育適温は20℃で、12℃以下になると根の着色が悪くなります。
2℃以下になると生育が止まり、幼苗の時に10℃以下になると花芽ができ、高温で日が長くなると「とう立ち」してしまいます。
※ 「とう立ち」とは、にんじんが花を咲かすために、茎を伸ばそうとして芯が硬くなることです。
④ 家庭で育てる場合のポイント
プランターで栽培する時は根が小さく育つ「ミニニンジン」がおすすめです。
種は直播きし、発芽するまでは用土を乾燥させないように水やりしましょう。
間引いた後に根元に土寄せを行う事で根の緑化を防ぐことが出来ます。
幼苗期の間引きは一度にたくさん行わず、徐々に間引いて少しずつ根を太らせるようにしましょう。
⑤ おいしいにんじんの選び方・保存方法
全体がなめらかなオレンジ色で皮に張りのあるもの。肩の部分が、緑がかったものは避けたほうがよいでしょう。
冬は新聞紙などに包んで冷暗所で保存します。春~秋はポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。にんじんは水気があると傷みやすいので表面の水気をふきとってから保存しましょう。葉付きのものはすぐに葉をカットします。そのままにしておくとにんじんの栄養が葉に奪われ、味が落ちてしまいます。
⑥ にんじんの生産地
順位 | 都道府県 | 収穫量 |
---|---|---|
1位 | 北海道 | 187,000t |
2位 | 千葉県 | 117,100t |
3位 | 徳島県 | 54,200t |
4位 | 青森県 | 38,200t |
5位 | 長崎県 | 35,500t |
出展:農林水産省(野菜生産出荷統計・平成26年度)