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イソフラボンのチカラ §4:生活習慣病とイソフラボン

高血圧・高コレステロールを抑制、心臓疾患を予防

増え続ける心臓病死にブレーキを

女性は閉経後からコレステロール値が上昇する 四大要因

イソフラボンは血圧の上昇を抑え、血中コレステロールを抑える働きで注目されています。
なぜならこれらが心筋梗塞など虚血性心疾患※1の大きな要因になるからです。
血圧もコレステロールも正常であれば、心臓病のリスクはうんと低くなります。
私達はイソフラボン摂取量が多い地域の人ほど虚血性心疾患の死亡率が低いことを、世界的規模の調査で確認しています。
日本人の心臓病死は、がんに次いで第2位。脳卒中死亡率は減少しているのに比べ、心臓病死は伸び続けています。
欧米では、虚血性心疾患を中心とする心臓病が死因の第1位を占めている国が多く、わが国でも食生活の変化によってまだまだ増加するのではないかと心配されています。
この虚血性心疾患を引き起こす要因として、高血圧症※2 高コレステロール血症※3喫煙、糖尿病が4大危険因子とされているのです。
女性は、更年期に入るとグラフに見るようにコレステロール値が急上昇します。血圧も同様に上がります。
これらはエストロゲンの減少が原因とされています。イソフラボンがここでも強い味方として働いてくれます。

死の4重奏

死の四重奏

循環器疾患は食生活をはじめ、生活習慣と非常に深く関わっている生活習慣病の典型といえます。肥満・高血圧・糖尿病・高脂血症が重なると、心筋梗塞の危険が高くなるため「死の四重奏」(deadly quartet)などといわれてきました。それらを総括した病態概念として、今話題のメタボリック・シンドロームと呼ばれるようになりました。
いずれも原因は脂質の摂りすぎなどのエネルギー過剰、塩分過多やバランスの悪い食習慣、運動不足など、まさに「生活習慣」で避けることのできる病気なのです。

[介入試験] イソフラボンを摂ると血圧が下がる

イソフラボン増加と血圧の下降

スコットランドの人々の食事はその土地柄から野菜が少ない肉食です。加えて「フィッシュ&チップス」に塩を大量にかけて食べます。もちろん大豆食習慣はありません。
心筋梗塞死亡率では世界のトップ水準です。
そこで、私達はWHO CARDIAC Studyの一環としてスカイ島・ルイス島を訪れ、住民の方々に協力いただいて、介入試験を行いました。
心筋梗塞の危険因子をもつスコットランド住民の男女にイソフラボン約31mg(アグリコン換算値:以下同)を含むゼリーを毎日、4週間とってもらった結果では、尿中イソフラボン量の数値が上がると共に血圧は有意に下降し、対照群には変化がありませんでした。
同様の結果は更年期の日本人女性、ブラジル日系人女性でも確認されています。

(第18回 国際高血圧学会:2001)

[介入試験]イソフラボンを摂るとコレステロールが下がる

女性は更年期に入るとエストロゲンの減少を引き金に血圧と共に血清コレステロール値が高くなることが知られていますが、私達は血圧と同様、各地で介入試験を実施して、イソフラボンがコレステロールを下げることを確認しています。

(第20回日本高血圧学会総会:1997)

日本人女性・ブラジル日系人女性の試験結果は先にご紹介したとおりです。

[疫学調査]イソフラボン高摂取地域は心筋梗塞の死亡率が低い
高血圧・高コレステロールの抑制を裏付ける世界的調査

一日尿中イソフラボン排泄量

循環器系疾患※4とイソフラボンの関係を確かめるため、WHO CARDIAC Study 実施地域のうち年齢調整死亡率が明らかな10ヶ国14地域の人々に24時間尿をとってもらい、それを分析して尿中イソフラボン量を測定しました。
その上で、それぞれの地域の死亡率との相関関係を調べるという調査を繰り返した結果、グラフに見るように見事な逆相関関係を示し、イソフラボンを多く摂っている地域ほど死亡率が低いことが証明されました。
これは、世界で初めての証明で、大きな反響を呼びました。イソフラボンの血清コレステロール・中性脂肪低下作用が心臓死のリスクを軽減しているものと考えられます。

(第62回 日本循環器学会学術集会:1998)

[細胞実験] 血圧降下の仕組みが分かった
世界で最も権威ある学会 'ISH'で発表:「イソフラボンの血圧降下メカニズム」仮説

エンドセリン-1の分泌抑制

イソフラボンの血圧降下作用メカニズムの詳細はまだ十分解明されていません。
そこでフジッコはWHO循環器疾患予防国際共同研究センターと共同研究を進め、SHRSPの胸部大動脈由来内皮細胞を用いて検討した結果、イソフラボンが血管拡張に関与する一酸化窒素産生酵素の活性を増大させること、並びに血管収縮作用をもつエンドセリン-1の分泌を有意に抑制することを確認しました。
つまり、イソフラボンは血管の拡張を助けて収縮を抑えることで血圧を下げる働きをしていると見られ、イソフラボンの血圧降下作用機序の一部を説明するものと考えられます。

(19th Scientific Meeting of the International Society of Hypertension ; 2002)

――以上のように、イソフラボンの働きは、高血圧、高コレステロール血症、動脈硬化、脳卒中や心臓病など循環器疾患のリスクを低減する上で大きな貢献ができるものと考えています。

※1 虚血性心疾患

心臓病のうち、心臓を養う血管(冠動脈)が動脈硬化によって細くなり、最後には閉塞して、心臓の筋肉(心筋)に血流が届かなくなって(虚血)その部分の心筋が機能を失う病気で、その代表が「心筋梗塞」です。虚血性心疾患の危険因子としては、高コレステロール血症、高血圧症、喫煙、糖尿病が「4大危険因子」とされています。

※2 高血圧症

動脈にかかる圧力を「血圧」といい、心臓が収縮して動脈に血液を送り出したときの血圧を収縮期血圧、心臓が拡張して動脈にかかる圧力が小さくなったときの血圧を拡張期血圧といいます。血圧が異常に高くなっている状態を「高血圧症」といい、収縮期140mmHg以上か、拡張期90mmHg以上は「高血圧症」とされます。
理想の値は120―80未満。130―85未満は正常とされています。

※3 高脂血症・高コレステロール血症

血液の中の中性脂肪(トリグリセライド)や、コレステロールなどの脂肪が異常に増えている状態を「高脂血症」といいます。
動脈硬化を起こし、脳卒中、心筋梗塞を招く危険があります。

正常値は空腹時の血清脂質が、

  • ①総コレステロール:220dL未満
  • ②LDL(悪玉)コレステロール:140mg/dL未満
  • ③HDL(善玉)コレステロール:40mg/dL以上
  • ④中性脂肪:150mg/dL未満

などとされています。

※4 循環器疾患

心臓病のうち、心臓を養う血管(冠動脈)が動脈硬化によって細くなり、最後には閉塞して、心臓の筋肉(心筋)に血流が届かなくなって(虚血)その部分の心筋が機能を失う病気で、その代表が「心筋梗塞」です。虚血性心疾患の危険因子としては、高コレステロール血症、高血圧症、喫煙、糖尿病が「4大危険因子」とされています。

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