「健康長寿のための献立力アップ術」
~主食の適量を知りましょう!~
糖質制限をすればやせる!と思っている人が増えています。そのため、ご飯やパン、麺などの主食をとらなかったり、極端に減らす人がいます。ですが、糖質は脳や体を動かすエネルギー源として一番大切な栄養素です。摂りすぎは肥満や生活習慣病につながりますが、不足すれば 脳や体がエネルギー不足になり元気が出なかったり、肝臓に負担がかかったりします。まずは、自分にとっての適量を知り、賢いとり方をしましょう!
糖質ってどんなもの?
一口に糖質といっても、その種類はさまざまです。果物やはちみつに含まれる果糖や蔗糖(しょとう)、牛乳に含まれる乳糖、大豆やバナナに含まれるオリゴ糖、ご飯やパンに含まれるでんぷんなどがあります。ご飯やパンに含まれるでんぷんは、体内で分解されてブドウ糖になり脳や神経細胞、筋肉などを働かすためのエネルギー源として利用されます。そのため、不足すると生命活動を維持できなくなりますが、とり過ぎれば中性脂肪となって脂肪細胞に蓄積され、肥満を招きます。
1日にとる糖質の適量は?
糖質は1日の必要エネルギーの約50~60%を位を摂るのが良いとされています。女性の場合、1日の必要エネルギー量は約2000kcalですから最低でもこの半分は糖質から摂る必要があります。糖質1gは約4kcalなので、1日におよそ250g分の糖質が必要です。ご飯茶碗1杯(120g)に含まれる糖質は44.5g、食パン1枚(6枚切り)には30.4g、茹でうどん1玉には43.2g、パスタ1人分(100g)には73.9g、餅1切れ(50g)には25.4gの糖質が含まれています。
これらの主食のほか、芋類や菓子類、甘い飲み物、アルコール類にも糖質が含まれています。そのため、いくら主食を減らしたとしても、甘いものやアルコール類をとっていれば糖質過多につながります。
糖質の賢いとり方
菓子パンや甘い飲み物に含まれる糖質は、食後の血糖上昇が大きいので、体脂肪が合成されやすいという欠点もあります。また、これらの食品の摂りすぎにより高血糖の状態が続くと、血管を傷つけて動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳卒中の発症にもつながります。そのため、食事代わりのおやつは止めて、毎食に適量の主食をとることが大切です。また同じ糖質量をとったとしても、食後の血糖上昇を抑えて血管の若さを保つにはインスリン分泌を穏やかにするのがポイント。ご飯やパン、麺類などの主食には食物繊維の多い豆や根菜、海草、きのこなどを合わせて摂るようにしましょう。体内で糖質がゆっくり燃えてエネルギーとして利用されるため、体脂肪も合成されにくくなります。
蒸しサラダ豆とコンビーフのトーストサンド
低糖質なパンメニュー!
糖質の多い食品を食べる時は、食物繊維が多い食品との食べ合わせが大切です。豆は食物繊維の宝庫ですが、コロコロして食べにくいと言う人は潰してペースト状にするのがおすすめです。「カスピ海ヨーグルト」とジュースを添えればバランスの良い朝食になります。「蒸しサラダ豆」とコンビーフのペーストは、ベーグルにはさんでお弁当に。また、クラッカーにのせておつまみやティータイムに。
筍の春色パスタ
低糖質めんメニュー!
食後の血糖上昇(GI値)が低いパスタに、食物繊維が多い筍とビタミンCやカロテンが多い菜花、鉄分などミネラル類を多く含むアサリを組み合わせた具だくさんパスタは、食べ応えも満足な一品です。パスタなしで主菜にしても。その場合は卵2個分で作ります。飲み物と柔らかい春キャベツのサラダを添えてランチにどうぞ!
あっという間のけんちんご飯
低糖質ご飯メニュー!
ご飯に「おかず畑 野菜の炊き合わせ」を加えて食べ応えも見た目のボリュームもアップ。食物繊維がしっかりとれるよう副菜と汁も添えます。旬のかつおの刺身と組み合わせれば、短時間で栄養バランスのよい献立が整います。