和食文化国民会議presents

ふじっ子ちゃんの「全国和食探訪記」

富山県 山湾の奥深くに棲む幻の魚ゲンゲ(幻魚) 取材地:富山県射水市

今回、訪れたのは、天然のいけすと呼ばれる富山湾のすぐ近くにある新湊きっときと市場です。
ここは全国でも珍しい昼セリの見学と富山湾で水揚げされた新鮮な魚介類を目当てに年間72万人が訪れる富山の人気観光スポットです。

日本三大深湾の一つで最高の漁場「富山湾」

日本三大深湾として海岸から水深千mまで急激に落ち込む海底谷がある富山湾では、ホタルイカやシロエビ、紅ズワイガニなど富山県が誇るブランド食材など様々な魚介類が獲れますが、富山の魚が美味しいと呼ばれる所以は、3,000m級の立山連峰から流れ込む豊富な栄養分を含んだ水によって、ふくよかに育った魚介類を漁港からすぐの漁場で獲れた魚介類をすぐに水揚げされるからだそうです。この漁場が近いという事から昼セリが行われるようになったそうです。

新湊漁港の昼セリと幻の魚「ゲンゲ」

今日は新湊きっときと市場からすぐの場所にある新湊漁港で、水揚げ直後の魚介類が次々とセリにかけられる様子が見学できる昼セリと、ここで水揚げされる幻の魚ゲンゲについて射水市観光協会の春日さんと、新湊きっときと市場の大窪さんにお話をお聞きしました。
新湊漁港では、朝の5時から6時に行われる朝セリと、昼の1時から行われる昼セリがあり、朝セリは定置網漁と言って魚をなるべく傷つけずに生きたまま水揚げ出来る漁法で数多くの種類の魚介類が水揚げされ、昼セリは小型漁船による底曳き漁業などで、エビやカニなどの決まった種類の魚介類を獲りに行きます。
昭和の初めごろから昼セリが行われてきましたが、3年前から新しく作った建屋の2階を見学スペースとして開放。
きっときと市場で受付を行っており、日によっては当日受付も行っているそうです。訪れたこの日も、富山の冬の代表的な特産品紅ズワイガニや様々な魚介類のセリがおこなわれていましたが、その中で、最近注目を集めているのが、底曳き網で漁獲されるゲンゲと呼ばれる幻の深海魚です。

▲昼セリの受付を行っている新湊きっときと市場。今日も多くの人で賑わっていました。

▲受付の横では世界一の大きさのダイオウイカが展示されていました。

▲新湊漁港では、まもなく昼セリが始まるとあって多くの漁船が停まっていました。

▲射水市観光協会の春日さん、新湊きっときと市場の大窪さん、よろしくお願いします。

▲今日は特別に昼セリの準備風景を見学させていただきました。

▲富山県の特産品、紅ズワイガニが並べられています。身を傷めないよう甲羅を下にして並べるそうです。

▲ゲンゲの氷が入れられるなど、セリに向けて着々と準備が進められています。

▲まもなく昼セリのスタート。セリは許可を持った人しか参加できないそうです。

▲セリはカニと鮮魚のエリアに分かれ、端から同時にスタート。言葉はわかりませんが、みんな真剣な表情です。

▲ゲンゲのセリがスタート。エンジの帽子の方が漁協職員の方で、セリ役、記入役、商品に落札者名のメモを置く役の1ブロック3人1組で行われます。

ついに幻の魚と対面

ゲンゲは体長20cm位で細長く、身は白く透明感があり、全身がヌルヌルとした分厚いゼラチン質で覆われ、適度に脂がのっていることから天婦羅や唐揚げにすると柔らかなフワフワした食感が楽しめ、すまし汁ではそのプルプル感が人気なんだそうです。
ゲンゲは、カニやシロエビなどの専門の漁はなく、底引き網を引き上げる際にそのゼラチン質の体が網に巻きついて引き揚げられ、30年ほど前までは、網や魚たちを傷つける魚として嫌われ、浜に打ち捨てられていたそうです。非常に多くの水分を含んでいるために劣化が早く、すぐに生臭くなるため、せいぜいで漁村の家庭料理に活用される程度のものでしたが、近年の流通の発達により、割烹や料亭で天婦羅や唐揚げとして提供されはじめたことで、広く知れ渡るようになったのと、全身を覆うゼラチン質に豊富なコラーゲンが含まれていることから注目を浴び、加工品としての需要も期待されているそうです。

▲準備をされる皆さんの邪魔にならないよう中に進んで水揚げされたゲンゲを見に行きました。

▲ヌルヌルした感じで、まだ生きているゲンゲ。

▲ゲンゲはケース単位で取引されるそうです。

▲この日はゲンゲの親分と言われる巨大な魚、タナカゲンゲも水揚げされていました。

新鮮な魚介類をその場で味わえる


ゲンゲを新鮮な内に調理していただきました

きっときと市場では購入した新鮮な魚介類をその場で調理して食べる事が出来るとの事で、魚の鮮度、目利きには絶対の自信を持つ鮮魚ワールド「新湊鮮魚センター」にて、ゲンゲのおすすめの料理を調理していただきました。富山の幻の魚・ゲンゲ料理の美味しさに笑顔が溢れました。

▲新港鮮魚センターでおすすめのゲンゲ料理を調理していただきました。

▲ゲンゲのすまし汁

▲ゲンゲの天婦羅

▲ゲンゲの煮つけ

▲ゲンゲの干物

▲きっときと市場からすぐの海王丸パークからは立山連峰がとても綺麗にみえました。

お問い合わせ・購入先

新湊フィッシャーマンズワーフ「新湊きっときと市場」

新湊漁港で獲れた豊富な海の幸を堪能できる海鮮市場。直営のレストランと富山の特産品を販売する物販の他に7店舗のテナントがあります。名物の昼セリ見学と新湊紅白丼がセットになったパックプランが人気です。
昼セリは、きっときと市場で受付を行っていて誰でも見学可能です。当日受付を行っている場合もありますので、昼セリをご覧になりたい方は、きっときと市場にお問い合わせください。(TEL:0766-84-1233)
きっときと市場へは便利な「富山ぶりかにバス」が富山駅から運行されています。

http://kittokito-ichiba.co.jp/

富山県のイチオシ食材

富山県は三千m級の山々が連なる立山連峰から水深千mを越える富山湾と高低差四千mのダイナミックで変化に富んだ美しい自然環境の恩恵を受けた魅力溢れる食材が豊富な県で、富山湾では沿岸から急激に深くなる地形と寒流と暖流が流れ込むことから500種類もの魚介類が棲息すると言われています。

※今回の取材にあたり、富山県大阪事務所の藤本様と坂東様にご協力をいただくと共に、富山県の特産品についてお話をお聞きしました。

▲紅ズワイガニ
平成28年9月1日の漁解禁から、県産紅ズワイガニを「高志の紅(アカ)ガニ」と銘打ち、さらに大きさや身入りなど一定のブランド規格を満たす逸品は、「極上高志の紅(アカ)ガニ」として、水揚げされた漁港・漁船名が記されたタグを付け、トップブランドとして出荷しています。漁港から漁場が近いため、高志の紅ガニは鮮度がよく、「富山湾の朝陽(あさひ)」というキャッチフレーズには、富山湾から昇る太陽などをイメージして、価値も認知度もどんどん上昇していってほしいという思いを込めています。

▲ねぎたん♩♩
全長40cmほどで通常の白ネギの3分の2というコンパクトサイズの「ねぎたん♩♩」は、買い物袋や冷蔵庫にもすっきりと収まる取扱いのよさが特長です。短いとはいえ、太いので、1本あたりの重量は通常の白ネギと変わりません。葉の柔らかさと辛味の少ないマイルドな味も魅力で、熱を加えると甘みがさらに増します。

▲りんご
富山県産りんごは、全国のりんご産地の中でも比較的温暖な気候で育ちます。春の訪れが早く、開花から収穫までたっぷりと太陽の光を浴び、甘みが強く、果汁が多いりんごに仕上がります。県内には主力品種の「ふじ」をはじめ、多くの品種が栽培されていますので、8~12月まで楽しめます。

富山県の特産品については、下記のサイトをご覧ください。

越中とやま食の王国 http://www.shoku-toyama.jp/

取材協力:
射水市観光協会 春日哲男様
新湊うまいもん株式会社 大窪彩香様
富山県大阪事務所 藤本治男様 坂東加奈子様
企画・制作:フジッコ株式会社

これまでの全国和食探訪記

和食文化国民会議 楽しい・おいしい食卓を提案する健康情報誌BeansLife

「ふじっ子ちゃんの和食探訪記」は一般社団法人和食文化国民会議(通称:和食会議)の賛同企画『和食会議PRESENTS』として公開しております。
また、ビーンズライフに誌面提供しております。