和食文化国民会議presents

ふじっ子ちゃんの「全国和食探訪記」

新潟県 砂丘地で栽培される伝統野菜加賀太きゅうり 取材地:新潟県村上市

訪れたのは、新潟県の北に位置する城下町・村上市
今日は、「千年鮭 きっかわ」の吉川美貴さんに千年の歴史をもつ他では類を見ない鮭食文化についてお話をお聞きしました。

千年の歴史を持つ「鮭食文化」

村上の気候風土で発酵して生まれる塩引き鮭や鮭の酒びたしをはじめ、骨や内臓、エラにいたるまで普通では食べない特殊な部位を使うなど、百種類を超える様々な鮭料理があります。

その歴史は古く、千年以上前から受け継がれてきたものが江戸時代に花開き、村上市の各家庭に受け継がれました。しかし戦後の食文化の大きな変化と住居スタイルの変遷によりどの家庭でも鮭料理が姿を消しつつありました。

伝統を守りつづける「千年鮭 きっかわ」

「このままでは村上の大切な食文化が失われてしまう」と、地元で講習会を重ね、鮭料理の普及に努めたのが、13代の吉川豊蔵さんと妻のイサヲさんでした。
米問屋に始まり味噌醤油の製造、造り酒屋と商いを変遷してこられた吉川家。13代の意思を継ぎ、14代の吉川哲鮏さんが初めて村上伝統の鮭の家庭料理を商品化し、「千年鮭 きっかわ」として生業化されました。化学調味料や添加物を一切使わず昔ながらの手作り製法による本物の味は人々に愛され、県外からもおおくの人が足を運びます。

▲城下町の風情を残す「千年鮭 きっかわ」さんの外観

▲店の入口の横には鮭が吊るされています

▲店ののれんには村上の町おこしの中心的存在、吉川真嗣さんが書かれた鮭の文字

▲店内には様々な鮭の加工品が所狭しと並んでいます

▲実際に川漁で使われていた細長い川舟がディスプレイとして使われています

▲店の奥は見学自由になっており、生活感漂う村上独特の町屋造りを楽しむことができます

味だけでなく景観でも魅せる「千年鮭 きっかわ」

「千年鮭 きっかわ」さんに多くの人が訪れる理由は本物の味だけではありません。鮭と書かれた暖簾をくぐり店の奥に進むと、囲炉裏や梁、大黒柱に神棚、仏壇、そして豪快な吹き抜け。村上が誇る町屋の景観が現れ、千匹もの鮭が出迎えてくれます。
天井の梁から吊るされた鮭が美味しく発酵するよう、一年中、窓を開けっ放しにし、真冬はマイナス4℃にまでなるそうです。
また「千年鮭 きっかわ」さんでは15基の神棚があり、海、風、雨、水、火、竈など15の神様が奉られています。

▲土間には今も現役の道具類と千匹の鮭

▲一匹一匹丁寧に吊るされた鮭たち

▲すごい形相に見えますがこれが美味しい鮭となります

▲吉川美貴さんに村上の鮭について色々とお話をお聞きしました

▲15の神様が大切に祀られています

▲9月には「町屋の屏風まつり」が開催され、屏風や昔のお道具が一般公開されるそうです

慈しむ心を受け継いだ「伝統の味」


千年以上受け継がれてきた伝統の味をご用意いただきました

自然への感謝と鮭へ慈しむ心を受け継いだ伝統の味の中から、特に人気の高い「鮭の塩引き」「鮭の生ハム」「鮭の飯寿司」「鮭の酒びたし」をご用意いただき、美味しさに感動しました。

▲鮭料理をご用意いただき、特徴や製法についてお聞きしました。

▲特に人気の高い4品をご馳走になりました

▲鮭の塩引き

▲鮭の生ハム

▲鮭の飯寿司

▲鮭の酒びたし

▲鮭漁が行われる三面川

新潟県のイチオシ食材

新潟県は古くから日本海側の海陸交通の要衝として栄え、江戸時代には北前船の寄港地として栄えました。越後平野や高田平野など広大で肥沃な平坦地によって全国有数の食料供給基地を形成しています。ラムサール条約登録湿地や糸魚川ユネスコ世界ジオパークなど、世界的に評価されている自然環境に恵まれた県です。

※今回、新潟県大阪事務所の高橋さんに取材協力いただき、新潟県が推奨する食材についてお話をお聞きしました。

▲枝豆
新潟県産のえだまめは、実の入り(豆の太り)より味を優先するため、うまみのもとになるアミノ酸が多い8分の実の入りのときに収穫されます。特に、実の薄皮が薄茶色なことから名付けられた「茶豆」は、茹でた時に出る芳醇で甘い香り、甘味が強いのが特徴です。新潟市を中心として、県内各地で転作田等を活用して生産されています。

▲南蛮エビ
一般には「甘エビ」と呼ばれていますが、新潟では色や形が赤唐辛子(南蛮)に似ていることから「南蛮エビ」と呼ばれています。甘くとろけるような身は刺身や鮨のネタはもちろん、頭に凝縮された旨みが詰まっており、から揚げや塩焼き、お吸い物等で美味しく味わえます。佐渡では「はねっ娘」という名で出荷され、翡翠(ヒスイ)産地で有名な糸魚川地域では南蛮エビの卵の色が翡翠に似ていることから「ひすい娘」という名で出荷されています。

▲越後姫
「越後姫」は、平成8年に生まれた新潟ブランドいちごです。「可憐でみずみずしい新潟のお姫様のようだ」ということから「越後姫」と名付けられ、大粒品種でジューシー、甘みが強く果肉が柔らかいのが特徴。特に1月~6月にかけて収穫される「越後姫」は花が咲いてから収穫するまでの期間が長くなるため、酸味が少ない、独特の甘い果実になります。

▲ル レクチェ
ル レクチェは、気品高い香りと滑らかでとろけるような食感が特徴で、味、香、食感とも西洋なしの最高峰です。17世紀のフランス宮廷に仕えた執事、レクチェ氏にちなんで命名されました。収穫直後は緑色で果肉も硬く食べられませんが、40日間貯蔵庫の中でじっくり追熟することで、美しい黄色の果実に変身します。新潟市(旧白根市)は日本のル レクチェ発祥の地です。

新潟県の特産品については、下記のサイトをご覧ください。

にいがたフード・ブランド http://www.pref.niigata.lg.jp/syokuhin/brand_top.html

新潟県公式観光情報サイト にいがた観光ナビ http://www.niigata-kankou.or.jp/

取材協力:
千年鮭 きっかわ 社長 吉川 真嗣 様/吉川 美貴 様
村上市観光協会事務局 片野 様
新潟県大阪事務所 高橋 様
企画・制作:フジッコ株式会社

これまでの全国和食探訪記

和食文化国民会議 楽しい・おいしい食卓を提案する健康情報誌BeansLife

「ふじっ子ちゃんの和食探訪記」は一般社団法人和食文化国民会議(通称:和食会議)の賛同企画『和食会議PRESENTS』として公開しております。
また、ビーンズライフに誌面提供しております。