和食文化国民会議presents

ふじっ子ちゃんの「全国和食探訪記」

岩手県 岩手県の食の匠が手打ちする水車挽きそばかっけ 取材地:岩手県葛巻町

訪れたのは、30万本の白樺が群生する日本一の白樺林として名高い平庭高原の麓にある岩手県岩手郡葛巻町。
北上山系の標高1000m級の山々に囲まれた葛巻町は、夏の気候が冷涼なため稲が育ちにくく、雑穀の栽培が盛んに行われています。なかでも標高550mに位置する江刈川集落には江刈川在来と呼ばれる、山の空気を漂わせた素晴らしい香りのそばがあります。

自分たちでそばを栽培し、水車で挽き、手打ちで出す「森のそば屋」

江刈川在来と呼ばれるそば粉を昔ながらの水車で挽いて作る幻の鍋「そばかっけ」や、木綿豆腐をつなぎに使った手打ちそばを提供しているのが農村レストラン「森のそば屋」です。
ここは「岩手県食の匠」(※1)の認定を受けた高家章子さんが代表を務める「高家領水車母さんの会」が運営しており、御主人の高家卓範さんと章子さん夫妻が24年前にオープンされました。
水車組合の9戸の主婦と1992年8月に「高家領水車母さんの会」を立ち上げ、同年11月に開店以来、「自分たちでそばを栽培し、水車で挽き、手打ちで出す」地産地消に取り組み、開店当時から大繁盛。今では県外からも多くの方が訪れます。
「水車挽きそば」の他、「そばかっけ」「そばがき」「雑穀ごはん」、囲炉裏で焼いた「でんがくトーフ」「でんがくもち」「塩焼きヤマメ」など、人気メニューばかり。
※1 岩手県食の匠とは 永年受け継がれてきた地域の食文化や郷土料理等に関する知識・技術を受け継ぎ、その情報発信と次代への伝承ができる者として認定された方

▲水車小屋を案内してくれたのは、高家卓範さんです。

▲今も現役で活躍する水車。勢いよく回っています。

▲高家さんに水車挽きの工程を見せていただきました。

▲外の水車に繋がっている挽きうすによってそばの実が挽かれていきます。

▲ふるい箱を前後に動かして挽かれたそば粉をふるい分けていきます。

▲この下にふるい分けられたそば粉が溜まっていきます。

▲この他、目の違う何種類ものふるいを使われるそうです。

▲高家領水車母さんの会の清水敬子さんにそば打ちを目の前で見せていただきました。

▲包丁一本で均等に切られています。

▲そばかっけを打たれるところを見せていただきました。

▲そばかっけ打ってくれたのは、岩手の食の匠に選ばれた越田セン子さんです。

▲きれいな2等辺三角形の形に切られていきます。

▲そばかっけの完成です。

「みち草の驛」で郷土食の提供・地域内での雇用の確保を

その後、そばや雑穀の活用と加工技術の伝承・特色ある郷土食の提供・地域内での雇用の確保を目的に、平成9年に民間版の道の駅として「みち草の驛」をオープン。現在では約60名の皆さんが産直の会のメンバーとして参画・運営されています。みち草の驛では、雑穀や、その日の朝に作られる郷土食が販売され、「ひぼがはっとう」、人気の豆すっとぎと雑穀おはぎの「こびるセット」(※2)などが所狭しと並んでいます。
※2 「こびる」とは 岩手の方言で、農作業の合間に軽い食事やおやつを食べる事

▲帰りに岩手の郷土食や雑穀などを販売しているみち草の驛に立ち寄りました。

▲みち草の驛で販売されている毎日早朝から作られる郷土食。豆すっとぎや雑穀おはぎなど素朴で味わい深いおやつです。

▲地元で生産された雑穀など販売されています。

▲みち草の驛外観。

そばを使った郷土料理


打ちたてのそばかっけ と森のそば屋のイチオシメニュー。森のそば膳

今回、水車で挽いて製粉したそば粉を使い、食の匠 越田セン子さんに「そばかっけ」を、豆腐をつなぎに作られる自慢のそばを清水敬子さんに作っていただきました。

▲高家領水車母さんの会の代表で食の匠でもある高家章子さん。

▲高家章子さんに打ちたてのそばかっけを作っていただきました。

▲こちらは森のそば屋のイチオシメニュー。森のそば膳です。これに暖かいそばもついています。

▲水車挽きのそば粉に豆腐をつなぎとして使われた自慢のそばは風味豊かでとっても美味。

▲店内の囲炉裏ではヤマメやでんがくトーフが焼かれています。

岩手県のイチオシ食材

岩手県は本州の北東部に位置し、東西約122㎞、南北約189㎞と南北に長い楕円の形をしています。
その広さは北海道に次ぐ面積で日本の4%を占め、平泉をはじめ岩手が誇る歴史や文化、伝承される伝統芸能・伝統工芸、すばらしい自然、実直で勤勉な人材から生み出される高品質で安全・安心な農林水産物が豊富な県です。

※今回、岩手県大阪事務所主査の高橋さんに取材協力をいただき、岩手県が推奨する食材についてお話をお聞きしました。

▲わかめ
岩手県の沿岸全域で養殖されているわかめは、肉厚で歯ごたえがあることが特徴です。
原料や食塩含有率、管理体制など認証制度によって、わかめの品質を維持しています。
1~2月にかけて出回る「早採りわかめ」は、茎まで食べられる冬限定味覚です。

▲乾しいたけ
恵まれた広葉樹資源と冷涼な気候に育まれた原木しいたけを乾燥させた岩手の乾しいたけは、全国椎茸品評会で何度も優勝した逸品。
じっくりと育てた肉厚の「冬菇(どんこ)」は岩手の乾しいたけの代名詞で、食感と豊かな味や香りが特徴です。

▲お米(ひとめぼれ)
「コシヒカリ」と「初星」を掛け合わせ、平成3年に宮城県古川農業試験場で誕生。
岩手県内で最も生産量が多いお米です。強いねばりがあり、味と香りが良いのが特徴。
とくに県南産は、米の食味ランキングで21回も最高ランク「特A」を獲得するほど高い評価を得ています。

▲いわて牛
岩手の黒毛和種「いわて牛」は、「いわて前沢牛」を筆頭に7銘柄を数え、生産者が一頭一頭愛情をこめて
育てています。岩手生まれ、岩手育ちの割合が高く、生産履歴のはっきりした安心で美味しい牛肉を生産しており、一度味わうとそのとろける味わいにやみつきになります。

▲りんご(ふじ)
岩手の「ふじ」は、酸味が少なく甘みが強いのが特徴。中でも「江刺りんご」は全国有数のブランドとして高い評価を得ています。また、袋をかけずに太陽の恵みをたっぷり注いだ「サンふじ」は、さらに甘みが強く果汁もたっぷり。
蜜入りの完熟りんごはギフトとしても人気です。

▲雑穀(ひえ、あわ)
雑穀生産量日本一の岩手。ひえは国内生産量の約90%、あわは国内生産量の約80%が岩手で栽培されています。
かつて米のとれない寒冷地で主食代わりに食べられていた雑穀は、鉄分などのミネラルが豊富で滋味豊か。
健康志向により、近年注目されています。

岩手県の特産品については、下記のサイトをご覧ください。

いわて公式 食の総合ポータルサイト「いわて食財倶楽部」http://www.iwate-syokuzaiclub.com/

取材協力:
農村レストラン「森のそば屋」 高家卓範/章子様 清水敬子様
みち草の驛 越田セン子様
企画・制作:フジッコ株式会社

これまでの全国和食探訪記

和食文化国民会議 楽しい・おいしい食卓を提案する健康情報誌BeansLife

「ふじっ子ちゃんの和食探訪記」は一般社団法人和食文化国民会議(通称:和食会議)の賛同企画『和食会議PRESENTS』として公開しております。
また、ビーンズライフに誌面提供しております。