2025 FUJICCO REPORT 統合報告書[2025年3月期]
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6FUJICCO REPORT 20252025年3月期は売上高570億円、営業利益11億円となり、前・中期経営計画で掲げた業績目標を達成することができませんでした。重要課題のひとつである「工場運営の改革(生産性向上)」では、コア品群を生産する7つの工場を複数品群工場と単一品群工場に二分し、人手のかかる食品製造のイノベーションを目指しました。しかしながらこの構想にはメリットが認められないことが判り、中期経営計画2年目を迎えるにあたり構想を見直し、革新技術による高生産性と省人化ラインの実現を最優先とする方針に方向転換しました。これに端を発し、経営資源の有効活用及び業務の効率化・省力化を図るために工場機能を集約することとし、この度1968年より操業してきた浜坂工場を閉鎖するという大きな決断をいたしました。2025年4月より開始する「2025-2027中期経営計画」の実現に向けて、私たちは本気の一歩を踏み出しました。2025年度は、「2025-2027中期経営計画」のスタート年として、まず第一に、今年は「利益回復の一年」と位置付けます。利益回復を最優先課題とし、売上の最大化と経費の最小化に取り組みます。利益を生み出すためには、経費を抑えつつ売上を上げることが重要ですが、これは非常に難しい課題です。これまでにない新しいアイデアをもって、新しい市場や顧客層を開拓し、既存の顧客に対しても新たな価値を提供することが求められると認識しております。次に、業務のスピードアップと時間短縮について考えます。現在の業務を半分の時間で行うことができないか、あるいは不要な業務を捨てることができないかを検討し、業務改革を力強く推し進めます。例えば、デジタルツールや自動化技術を活用することで、効率化により生まれた時間を創造的な活動に充てることが可能となります。業務効率を大幅に向上させることには支援を惜しみません。業績を上げるためには、ひとつに、従業者一人ひとりの強い意志が大切です。目標を達成しようとする強い執着心と情熱が必要です。必死に努力しても目標に達しない場合は、そのかい離をどのようにリカバリーするかを考え、その方法をPDCAサイクルで回していくべきです。たとえ失敗したとしても次のチャンスを与え、一人ひとりが挽回策を考えることが重要です。失敗を恐れず、挑戦し続ける姿勢が求められます。失敗から学び、次に活かすことで、組織全体の成長を促します。そして次に業務のスピードアップです。不要な業務は捨て置き、これまでの業務をコスト半分、時間半分で行い、その上で成果を2倍にする発想を持ちながら、限られたリソースを最大限に活用し、効率的に業務を進めることを追求します。業務の見直しを行い、無駄を排除することで、より重要な業務に集中したいと考えます。今の当社にとって重要な仕事は、「商品開発」と「業務改革」のシンプルに2つだけだと考えております。この2つが変われば、会社の構造は変わります。新しい商品やサービスの開発は、会社の成長を支える重要な要素です。市場のニーズを的確に捉え、革新的な商品を提供することで、競争力を高めることができます。その一方で効率的に成長を促すために、業務改革は必然といえます。改革に最適なデジタル技術をうまく利用しながら、当社独自のFCR運動(コスト1/2・時間1/2)を改めて展開します。これにより経営効率を高めてまいります。2024年度を振り返って2025年度経営方針の基本的な考え方業績を上げ続けるために

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