2025 FUJICCO REPORT 統合報告書[2025年3月期]
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0FUJICCO REPORT 202517,74618,06017,34214,50015,71215,91714,422(億円)2001501005019.3期1420.3期21.3期22.3期23.3期24.3期25.3期2025年3月期 売上高(前期比 1.3%増)執行役員 昆布事業部長直面している課題として、原藻の枯渇問題があります。特に海水温の上昇や海洋汚染、海水の酸性化、磯焼け、生態系の変化などの原因と高齢化や後継者不足による生産者の減少影響もあり、生産量は10年前はおよそ16,000トンだったものが2024年度は過去最低の8,200課題解決に対する取り組みを開始しております。具体的には、生産者が抱える課題に対応し労働負担の軽減を目的とした「生昆布」事業を推進。フレッシュでおいしい品質の「ふじっ子煮MIRAIシリーズ」が誕生し、新たな機会を創出しております。昆布事業は直近2期連続で売上計画を達成し、2025年3月期は創業以来の最高売上を更新しました(新基準ベース)。特に主力ブランドの「ふじっ子煮」は原藻の高騰に伴い、4年連続で価格改定を行いながらも、お客様への需要創造を目的としたメニュー提案や、若年層に向けたSNS発信、地方エリアでのTVCM放映、九州エリアでの時報ラジオ広告など、多岐に渡る施策を展開し、ブランド価値の向上に努めてまいりました。新商品では「生昆布」をペースト状にした「MUGEN-KOMBU」を上市いたしました。無限の料理が広がる可能性と応用商品の開発で海外展開も狙います。また、今春の新商品として「ふじっ子煮MIRAI減塩ごま生昆布」、「ふじっ子煮MIRAI減塩しそ生昆布」「きざみ塩こんぶ 梅しそ」を開発しましたので是非ご賞味ください。単位:百万円トンに半減しており深刻な状況です。まだ手探りの段階ですが、養殖の効率化や高水温耐性の育種の研究など、リーディングカンパニーとして昆布事業紀井 孝之【昆布製品の売上高の推移】 昆布事業部のパーパス・ビジョンは「社会的価値と経済的価値を両立させ、持続的成長を図る」です。CSV経営を通じて、企業が社会に貢献しつつ競争力を高めることを目指します。中期視点の事業戦略は以下の3点です。①顧客ニーズにあった商品価値の最大化:お客様の声を真摯に受け止め、お客様が求めるニーズを発見し、お客様との共創を通じて、商品価値の最大化を図ります。②原料供給リスクへの対応:安定した供給体制を確立し、リスクを最小限に抑えていきます。③持続可能な未来への取組:環境や社会への配慮を重視し、持続可能なビジネスモデルを構築します。今後は昆布産業の持続的な発展に寄与するとともに、海藻全般に視野を広げ、新たな事業開発の可能性を探りたいと考えます。【昆布製品】 今後の戦略リスクと機会当期の成果159億17百万円昆布

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