フジッコでは、食事の初めに「蒸し大豆」を食べて健康な体づくりをしてほしいという思いで「大豆ファースト」という食べ方を提案してきました。1食33gの蒸し大豆を食べるだけの簡単な方法で話題になった反面、「効果が得られるほどたくさん食べるのがつらい」「においや食感が苦手」という方がいらっしゃることを残念に感じていました。カラダによいことはわかっているけどちょっと苦手と言われてしまう大豆。そのような方にも抵抗なくたくさん食べていただける、今までにない新大豆商品を開発しようと新しくプロジェクトを立ち上げ、構想から1年半を経て2021年3月、まるでお米のように食べられる、高タンパク質・低糖質のBeanus(ビーナス)「ダイズライス」を新発売しました。「主食」にこだわったのは「しっかり噛むこと」「効率よくタンパク質が摂れること」を大切にしたからです。この商品で日本の主食を革命することが私たちの目標です!まずどうやってお米状にするか。開発担当者は大豆の粉を練って1粒ずつ手でお米状に成型するという気の遠くなる作業からスタートしました。当初は1時間2人でがんばっても茶碗1杯に満たない量しか成型できず、しかも粒の大きさもバラバラでした。続いて「大豆の存在感とごはんらしさ」の両立という難しい壁を突破することが大事なポイントでした。最も苦労したのは「におい」と「食感」です。大豆を原料とした「ライス風」の食品は世の中にないので「正解」もありません。まずはチームで硬さ・弾力といった食感、香りや風味といった食味で「目指すべきところ」を定めることから始め、仮説・検証を繰り返しました。原料や添加量の配合変更から、蒸す、炊く、乾かす、またその温度や時間変更などの製法検討で試行錯誤を繰り返し、合計100以上の試作品を作りました。大豆らしさを残しつつ、青臭さを消すため、大豆の焙煎条件も検討しました。様々な技術を合わせ、ようやく大豆特有の香りを軽減し、旨味や甘味はそのまま残しつつ、大豆が好きな方も苦手な方も美味しくお召し上がりいただける自信作が完成しました。商品が完成し、消費者調査で一定の評価を得ても「食べたこともない食品を本当に買ってくれる人がいるのか」という不安が大きく、思い切ってクラウドファンディングで支援者を募ることになりました。結果的に目標を大きく上回るご支援をいただき2021年3月にECサイトでの販売を開始しました。新しいブランドBeanusは豆(Bean)と私たち(us)を組み合わせた造語で、豆という食材を通じて理想の体づくりや健康的な食生活をサポートすることをミッションとしています。1日1食のダイズライスを食べて健康的な食生活を始めませんか?新領域開発部メンバー※2020年度メンバー13FUJICCO REPORT 2021次代の豆製品づくり「ダイズライス」開発ストーリー
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