「健康と持続可能な食スタイル提案」 ~Try!から始まるわくわくする毎日~
「健康と持続可能な食スタイル提案」~Try!から始まるわくわくする毎日~
高齢になると、心身の活力が低下して多くの人が「フレイル」と呼ばれる状態になります。フレイルは、「虚弱」を意味する英語から作られた言葉で、健康と要介護の間の状態です。フレイルの人が元気を取り戻すには、しっかり食べて体を動かすことが大切です。
タンパク質が不足すると筋肉量が低下し、シニア世代はフレイル(虚弱)の状態に陥りやすくなります。そのため、厚生労働省は2020年版の食事摂取基準では、65歳以上の人が一日にとる食事の総エネルギーに占めるタンパク質の割合をそれ以外の世代よりも高く、15~20%と設定しています。実際にタンパク質の摂取量とフレイルの発症率を調べた調査では、タンパク質の摂取量が多い人はフレイルのリスクが低いこともわかっています。
超高齢社会を迎えて、サルコペニアやフレイルという言葉を耳にすることが多くなりました。サルコペニアは筋肉量が減ることで歩く速度が低下し、ちょっとした段差にもつまずきやすくなった状態、一方のフレイルは心身の活動量が低下することで寝たきりにつながりやすい状態をいいます。今回は骨折を防ぐために、骨を強化する食生活についてご紹介します。
超高齢社会を迎えて、サルコペニアやフレイルという言葉を耳にすることが多くなりました。サルコペニアは筋肉量が減ることで歩く速度が低下し、ちょっとした段差にもつまずきやすくなった状態、一方のフレイルは心身の活動量が低下することで寝たきりにつながりやすい状態をいいます。今年のシリーズではフレイルを予防して健康寿命を延ばすための食生活について4回シリーズでお伝えします。
監修:医学博士・管理栄養士 本多京子 先生
かつては不要なものとされていた食物繊維が注目されるようになったのは、生活習慣病の増加が背景にありました。穀物や豆類、野菜、芋、海藻などを中心とした食生活を送っていた昭和30年代ごろまではしっかり摂れていたのですが、食生活が豊かになるにつれて食物繊維の摂取量が年々減少し、その一方で生活習慣病の人が増加したのです。
アブラは摂りすぎれば、肥満や生活習慣病を招きやすくなりますが、脳の働きを維持するためにも欠かせない成分です。水分を除いた脳の約65パーセントは脂質で構成されているからです。脂質が不足していたり、脂質を構成する脂肪酸のバランスが悪いと、神経伝達がうまくいかなくなり、記憶力の低下にもつながります。
私たちが生きていくために必要なエネルギー源になる3大栄養素(炭水化物・脂質・たんぱく質)のうち、一番比率が多いのが炭水化物です。炭水化物は糖質とも呼ばれますが、お砂糖のように甘味があるものばかりでなく、米や麦のように主食になるものや食物繊維なども含まれます。かつては、糖質=太ると思われていましたが、現在ではカロリー源にならない食物繊維も糖質の仲間として分類されているのです。
監修:医学博士・管理栄養士本多京子 先生
私たちは生きるためのエネルギーや栄養素を食べ物から得ています。健康に生きるためには、「なにを」「どのくらい」食べればよいかの基本を知っておくことが大切です。好きなものを好きなだけ食べていたのでは、栄養の偏りが体調不良を招くことがあるからです。まずは、体を作るもとになるたんぱく質について何をどのくらいとればいいか知っておきましょう。
新しい生活スタイルが求められる時代になり、SDGs(エスディージーズ)という言葉を聞くことが多くなりました。この持続可能な開発目標を意味するSDGsのひとつに、食べられるのに捨ててしまう「食品ロス」の削減があげられています。
かつては一人きりで食事をする「孤食」が社会間題になりましたが、今では「ぼっち飯」「ソロ飯」などを楽しむ人が増えています。外食でも、コロナ禍の今、一人席や仕切りがある店が増えました。食卓の知恵と工夫を凝らし、”ひとりごはん“を楽しみましょう。
家族そろってのお家ごはんが何より幸せと思っている人でも、毎日のことなので「1日3食はしんどい!」「料理作りから解放されたい!」と悩むことがあると思います。リモートワーク中の家族や夏休みの子どもがいたらなおさらです。 今回は簡単調理のポイントをお伝えします。
不要不急の外出自粛が叫ばれるコロナ禍の今、自宅で食事をする人が以前よりも増えています。 テイクアウトやデリバリーなどに手軽さやおいしさを求める人もいますが、自分や家族の安全のために手作りを心がけたいという人も増加しています。
朝はしっかり目覚めて、夜はぐっすり眠る……このリズムを作るカギを握るのが1日3回の食事です。 体温を上げて脳と身体を活性化させるのは朝食で、夕食後、体温が下がり始めるとメラトニンというホルモンの分泌量が増えて眠くなるのが自然のリズムです。
家に閉じこもりがちな生活が続くと、食事時間が不規則になったり、食事回数が減ったり、アルコールやお菓子の量が増えたり……といった生活を送りがちになります。こうした生活でコロナ自粛中に体重が増えた方も、太りにくい食事のタイミングを知って実践してみましょう。
私たちの身体の約60%は水分で、身体を構成する中でもっとも多い成分です。水分不足だと、さまざまな病気のリスクが高まります。これから迎える夏、汗をかく季節は、こまめな水分補給で体調管理しましょう。
朝起きたとき、頭や身体がボーッとするのは、寝ている間に体温が下がって血糖値が低くなり、神経や内臓の働きが低下しているからです。そのため、朝食を抜くと、さまざまな体調不良につながりやすくなりますが、子育て中や働き盛りの年代に朝食をとらない人が多いのが現状です。
ミネラルは、体調を整える栄養素と言われ、エネルギー源にはなりませんが、骨や歯の成分になったり、生命活動に欠かせない働きをしています。人に必要なミネラルは「必須ミネラル」と呼ばれ、体内に比較的多く含まれる多量元素5種類と、それ以外の微量元素8種類に分類されています。 どちらも、過剰でも不足でも弊害が起こり、体内では合成できません。
健康は気になるけれども、調理に手間がかかる野菜料理は面倒という人が増えています。野菜は、体調を整える栄養素「ビタミン」の供給源として重要ですが、どの世代も目標量の一日350gに達していないのが現状です。
私たちにとって、「食べること」は生きる基本です。食べ物に含まれている栄養素が私たちの健康を支えているからです。食品に含まれている栄養素には、体温を維持したり、心臓や呼吸、筋肉などを動かすためのエネルギー源になる3大栄養素と、ビタミンやミネラルのように体調管理に役立つ栄養素とがあります。
冷え込む季節には、温かい汁ものや鍋料理がなによりのご馳走です。 一度に何種類もの食材がとれるので、栄養バランスも満点。 しかも、手間がかからず、片付けも簡単。しみじみ味わえば幸せ気分になるだけでなく、湯気を吸いこむことで喉や鼻の粘膜が潤い、ウイルスの侵入を防いで風邪予防にもつながります!
「食欲の秋」とか、「天高く馬肥ゆる秋」などといわれているように、秋は食欲が増す季節です。また、身体は冬の寒さに負けないようにと脂肪を蓄えて、寒さを防ぐための準備を始めます。実りの時期を迎え、おいしいものが勢ぞろいしますが、賢く食べて体調管理をしましょう。 夏やせならぬ、夏太りした方は食欲の秋も体重管理をお忘れなく!
蒸し暑く過ごしにくい日本の夏を乗り切るために、昔からさまざまな「暑気払い」があります。かき氷や冷やした甘酒、そうめんなどひんやりしたものや身体の熱をとるとされるスイカやキュウリ、冬瓜、苦瓜などの瓜類です。現代人はついついクーラーなどに頼りがちですが、身体の中から涼しくするという昔の人の知恵を、本多京子先生にお教えいただきます。
春・夏・秋・冬と四季があるわが国では、それぞれの季節に旬を迎える食べ物があります。「旬」とは、その食べ物が一番たくさんとれておいしくなる時期で、価格も手ごろになり、しかも栄養価が高いのが特徴です。旬の食材を取り入れた、体と心にやさしい食生活を本多京子先生にお教えいただきました。
食生活の変化とともに増えてきたのが大腸がん。今や、女性のガンの死因のトップになっています。また最近、腸は食べ物の消化吸収だけでなく様々な役割を果たしていることがわかってきました。免疫システムの約6割は腸が担っていることや、「腸は第二の脳」と呼ばれストレスとの関連が強いことなどが話題になっています。
周囲を海に囲まれたわが国では、太古の昔から海藻を食べる習慣がありました。降り注いだ雨が、地上のミネラルを溶かして海に注ぐため、海はミネラルの宝庫。そこで育つ海藻は「海の野菜」とも呼ばれ、ビタミン・ミネラル類や食物繊維が多いのが特徴です。かつては、昆布出汁で汁ものや煮物を作り、ひじきの煮物やわかめの酢の物などが食卓に並んでいましたが、最近ではこうした海藻料理はめったに登場しないという家庭も増えています。
健康のためにとりたい野菜は、1日に350g以上とされています。しかし、現実には各年代とも野菜摂取量が不足しています。野菜料理は手間がかかり、野菜料理のレパートリーも少ないためです。
糖質制限をすればやせる!と思っている人が増えています。そのため、ご飯やパン、麺などの主食をとらなかったり、極端に減らす人がいます。ですが、糖質は脳や体を動かすエネルギー源として一番大切な栄養素です。摂りすぎは肥満や生活習慣病につながりますが、不足すれば 脳や体がエネルギー不足になり元気が出なかったり、肝臓に負担がかかったりします。まずは、自分にとっての適量を知り、賢いとり方をしましょう!
長寿時代を迎え、若い頃からのロコモ予防が必要になっています。骨や筋肉、関節の耐用年数は50年程とされ、寿命が延びたことで50歳を過ぎてからの生活で転倒や骨折、関節の病気により要介護になる人が増えているからです。日本全国を対象にした調査では、40代以上の男性の63%、女性の69%がロコモかその予備群であると発表されています。
日本人に最も多い病気と言われる高血圧。患者数は1000万人を超え、予備群を含めると4000万人にものぼるといいます。原因がハッキリしない本態性高血圧は塩分のとりすぎ、肥満、喫煙、飲酒、ストレス、運動不足などに加えて年齢や遺伝などの要因で起こります。なかでも大切なのが、塩分のとりすぎに注意すること。高血圧ばかりでなく、胃がんや腎臓病・心臓病・骨粗鬆症などのリスクも高まるからです。
長寿時代を迎えた日本人にとって、新たな問題になっているのが、平均寿命と健康寿命との差です。元気で過ごすための健康寿命を延ばすには、要支援や要介護になる原因の第一位である『ロコモティブシンドローム』予防が大切です。
この100年間に平均寿命が約2倍に延長し、長寿時代を迎えた日本人。昔は珍しかった100歳老人が今では6万人を超えています。そんな中、新たな問題になっているのが、平均寿命と健康寿命との差です。元気で過ごすための健康寿命を延ばすには、要支援や要介護になる原因の第一位である『ロコモティブシンドローム』予防が大切。通称ロコモとも呼ばれ骨・関節・筋肉・神経など体を動かす器官の総称である運動器の障害を意味し、現在すでにロコモもしくはロコモの恐れありという人が40歳以上で4700万人を超えているというデータもあります。
我が国は周囲を海に囲まれ、温暖な気候で春・夏・秋・冬と四季があり、そこで生まれる旬の食材や自然の恵みを受けて暮らすことで伝統的な食文化が生まれました。 また、人の一生を通しての儀式にまつわる食や年中行事にまつわる食などを通して人と人との絆を築いてきました。 日々の暮らしの知恵や思いが込められている伝統文化を知り、日常生活にも活かしていきましょう。
和食がユネスコの無形文化遺産に登録され、世界のいろいろな国々で注目されるようになりました。我が国は周囲を海に囲まれ、温暖な気候で春・夏・秋・冬と四季があり、そこで生まれる旬の食材や自然の恵みを受けて暮らすことで伝統的な食文化が生まれました。 また、人の一生を通しての儀式にまつわる食や年中行事にまつわる食などを通して人と人との絆を築いてきました。こうした和食のもつすばらしさや自然の恵みへの感謝の念を忘れないでいたいものです。日々の暮らしの知恵や思いが込められている伝統文化を知り、日常生活にも活かしていきましょう。
春・夏・秋・冬と日本は豊かな四季がある国です。生き物はみな、太陽や風・雨などの恵みを受けて四季のリズムに寄り添って生命を育んでいます。私たちも昔から自然と調和し、四季のバイオリズムと共に自らの心身をコントロールしてきました。そして、この四季折々の健康維持と関わっているのが季節の食材です。収穫量が多く、もっとも味が良い時期が『旬』。旬を迎えた食材は栄養価が高いのも特徴です。四季の食材を食卓に盛り、食べ物に込められた昔からの知恵や願いを知って、健康増進に役立てましょう!
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