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ここ数年、真夏には30度を超える暑さが続き、地球温暖化が進んでいます。そのため、温室効果ガス(二酸化炭素)の発生を抑えるためにレジ袋も有料化されました。節電のためにエアコンの設定温度を上げたり、ビンやプラスチック容器を回収したり、コンポストでたい肥作りをしたりと循環型の暮らしを心がける人も増えています。こうした毎日々のちょっとした心がけが地球の温暖化対策につながるので、日照時間が長い夏は、おひさまパワーを活かして、干し野菜作りに挑戦してみませんか?
1.干すことで、旨味が増し、栄養価もアップします!
野菜類は皮付きのまま干すと、水分が減少することで旨味が濃縮し、食物繊維摂取量も増えます。野菜に含まれる水溶性のビタミン(ビタミンC・B群など)は干すことで減少しますが、カロテンなど脂溶性のビタミンはそのまま。また、しいたけなどのキノコ類は日光に干すことでビタミンDが合成されます。ビタミンDは骨や筋肉の働きに欠かせない栄養素ですが、最近ではうつ病や認知症にも関係していることが分かっています。リモートワークで室内にいる時間が長い人や高齢者に不足がちなビタミンです。
2.干せば、大量消費でき、お金と時間の節約につながります!
夏はカラフルな野菜が出回り、収穫量も増えます。お得感からつい大盛りや大袋入りを購入しがちですが、使い切れずに持て余すということはありませんか?買ったけれども食べきれそうもないという時は、早めに干し野菜にするのがおすすめです。キュウリのように95%が水分という野菜はカビやすいのですが、ミニトマトやカボチャ、にんじん、ピーマン、ナスなどの夏野菜は皮付きのまま薄切りにしてザルや網、干し籠などに並べて風通しの良いところで数日間干せば完成です。途中、何度か裏返すときれいに仕上がります。また、95%が水分というキュウリは斜め薄切りにしてから、ペーパータオルなどで挟んで水分をふき取ってから干します。カラカラに乾いたら、乾燥剤を入れたビンや保存袋に入れて保存します。
3.干せば、後の手間が省けて調理時間が短くなります!
干すことで水分量が減っているので、炒め物などは短時間で仕上がり、煮物は煮汁が染み込みやすくなります。また、そのまま必要な分だけ使えるので調理の手間が省けて、摂取する野菜の種類も増え、栄養バランスも良くなります。干し野菜を出汁や水で薄めた合わせ酢などに加えれば、甘酢漬けも手間いらずです。
4.半干し野菜の冷凍保存もおすすめです!
半干し状態のものを保存袋に入れて冷凍保存するのもおすすめです。水分が減った分、コンパクトに保存できます。
医学博士・管理栄養士
本多京子(ほんだきょうこ)
実践女子大学家政学部食物学科卒業後、東京医科大学で医学博士号を取得。テレビや雑誌では健康と栄養に関するアドバイスやレシピを多数作成。栄養と料理に関する著書は60冊以上で、近著に『60代からの暮らしはコンパクトがいい』(三笠書房)がある。
監修:医学博士・管理栄養士 本多京子 先生
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