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長寿時代を迎えた日本人にとって、新たな問題になっているのが、平均寿命と健康寿命との差です。元気で過ごすための健康寿命を延ばすには、要支援や要介護になる原因の第一位である『ロコモティブシンドローム』予防が大切です。
豚肉には糖質のエネルギー代謝に欠かせないビタミンB1が多く、牛肉は貧血予防に必要な鉄分が多く、鶏肉は全般的にエネルギー量が低めでむね肉などにはイミダゾールジペプチドという疲労回復に役立つアミノ酸も多く含まれています。豚や牛のロースやバラなど脂肪分の多い部位はカロリーも高めなので、蒸す焼くなど油を使わない料理法がおすすめ。また、肉を食べたら2倍の野菜をとるように心がけましょう!野菜総菜のレトルトパックや野菜ジュースなどを利用すると便利です。
卵は優秀なタンパク質食品ですが、コレステロールが多いからと敬遠する人もいます。確かにL玉1個(60g)に含まれるコレステロールは250mgと高め。かつては1日のコレステロール摂取基準が750mg以下とされていましたから、卵1個で1日の1/3量になり、卵は高コレステロール食品とされていました。しかし、食事からの摂取量より体内で合成されるコレステロール量の方が数倍も多いことから、食事からの制限は必要ないとされるようになりました。1日1個の卵なら安心してとってもよいでしょう。
「畑の肉」「畑のマグロ」などとも呼ばれる大豆は、植物性タンパク質食品の王様です。タンパク質は20数種類のアミノ酸から合成されていますが、このうち体内で合成できないアミノ酸は『必須アミノ酸』または『不可欠アミノ酸』と呼ばれています。このアミノ酸をどのくらい理想的な比率で含んでいるかをあらわす『アミノ酸スコア』は、大豆も肉や魚、卵も同じです。そのうえ、大豆にはレシチンやサポニン、イソフラボンを始め、葉酸や食物繊維などシニア世代に必要な栄養素がぎっしり詰まっています。
良質なタンパク源としてだけでなく、カルシウム源としても毎日とりたい牛乳・乳製品。ロコモ予防のためには、牛乳とヨーグルトを合わせて300mlを目安に毎日とりましょう!牛乳を飲むとお腹がゴロゴロするという乳糖不耐症の人には、ヨーグルトがおすすめです。牛乳の代わりにチーズをとるときは塩分が含まれていることを忘れずに。豆乳には牛乳と同じ量のタンパク質が含まれていますが、カルシウムは牛乳の1/3以下になります。
監修:医学博士・管理栄養士 本多京子 先生
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