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春・夏・秋・冬と四季があるわが国では、それぞれの季節に旬を迎える食べ物があります。「旬」とは、その食べ物が一番たくさんとれておいしくなる時期で、価格も手ごろになり、しかも栄養価が高いのが特徴です。旬の食材を取り入れた、体と心にやさしい食生活を本多京子先生にお教えいただきました。
春に旬を迎える野菜
アスパラガス、さやえんどう、菜の花、うど、春キャベツ、新じゃが、新玉ねぎ、みつば、そら豆など
春に旬を迎える魚介類
さわら、まいわし、さくらます、にしん、きす、あさり、はまぐり
筍には「えぐ味」があるといわれますが、これは筍に多く含まれるチロシンというアミノ酸が分解してできるホモゲンチジン酸とシュウ酸によるもの。米ぬかやとぎ汁の中で皮つきのまま茹でることで酸化を抑えて色白に、糖分の流出を抑えて甘みを残し、皮に含まれる亜硫酸塩が筍を柔らかくします。唐辛子を加えることもありますが、これは辛味でえぐみを紛らわせるためです。上手に茹でるには時間とコツが必要なので、忙しい時は市販品を上手に利用して、旬の味覚を食卓に登場させましょう!
カツオといえば「たたき」が有名ですが、表面を強火であぶることで皮と身の間にあるうま味や脂が身にしみこみ、香ばしさが加わります。ネギやニンニクがつきものですが、これらに含まれるアリシンがカツオに多いビタミンB1の吸収を高めてくれるので効果的。鮮度の良いカツオは刺身もおすすめですが、グルタミン酸の多いとろろ昆布で巻いて食べるとカツオのイノシン酸との相乗効果でさらにおいしくなります。
春キャベツは巻きがふっくらとして葉がやわらかく、みずみずしいのが特徴です。外側の緑色の部分はカロテンが多く、芯の部分はビタミンCが豊富。また、なんといってもキャベツの特徴は胃腸薬の成分にもなっている抗潰瘍因子のビタミンUが含まれていることです。老化の素といわれる活性酸素を消去する作用のあるフェノール系酸化物も含まれています。
監修:医学博士・管理栄養士 本多京子 先生
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